11/14(火)-16(木)、長野の御嶽山で2回目の現地調査を行いました。そして我々はついに熊と遭遇した。
From Nov 14th to 16th, we conducted our 2nd field survey at Mt.Ontake in Nagano. And We finally encountered the bear.

11/14(火)

人手不足のため、清田研の今井くんを借りた。なかなかしっかりしていそうだった。
高速道路での移動中、前を走る車から土のう袋が飛んで来た。せっかくなので使わせてもらった。いつもは25kg容量しか使わないが、大きい容量もなかなか良いと感じた。
午前中はRC106の現場見学だったため、午後だけ作業した。
夕食では、明日に備えてマンガ盛りのご飯を食べていた。

11/15(水)

今回ばかりは彬も準備を万全にしてきたようで、ロードセルのケーブル固定具が外れても瞬間接着剤でとめるなど、完璧な対応を見せてくれた。

昼食の目当てにしていた、ピザのふくろう屋、そばやが定休日。慌てて商店に行くとJAでプチまつり中だとのこと。
絶品の焼き鳥にありつくことが出来た。ありがとうおばちゃん。
昼食後もテンポよく試験・不撹乱・密度缶を採取。全てが時間通り、、、とはならず、少し押し始めていた。

夕暮れの午後5時、最後の原位置一面試験が終わり片付けをしていたとき、それは起こった。

「一応、熊スプレー持っといてね」と箱の整理をする土方に告げ、手に持ったLEDライトで忘れ物がないか確認をしていた。5時を過ぎた途端、一気に周囲は暗くなり、視界が悪くなった。
土方が「あれ?サルじゃないかな?」と言いながら何かを見た。彬と今井は黙々と片付けを、終えようとしていた。
後は荷物をすべて車まで運び下ろすだけ、運び下ろすと言っても道路まで50mそこら、ウイニングラン状態、、、のつもりだった。

「えっ、クマじゃない?」

土方の言葉に焦り、Aliexpressで買った大光量LEDライトを向けると、何かがいた。

目が2つ光る。耳が丸く。4足歩行。胸元の白い模様。間違いなくツキノワグマがそこにいた。
土方はとっさの判断で、クマスプレーの安全装置、についた結束バンドをノコギリで落とし、臨戦態勢に。
目視できたか分からない彬と今井はよく分からないが、焦って片付けを終えようとしていた。

強力なLEDライトを向けたためか、クマが踵を返し、稜線の向こう、闇の中に消える。
稜線もすぐ先は歩きやすい獣道、移動は容易で、いつ左右から襲われてもおかしくはない。
3人に最低限のみ荷物を持ち、調査機器は残置し、撤退することを告げた。

土方を先頭に、、、彬と今井が分けの分からない方向に逃げながら撤退している。
棘のある植物が沢山ある、それも熊のいた方の道を、ビニール袋片手に下りる。
いや、もはやどのルートも危険なのは確か。
後方を縦横無尽にLEDで照らしながら命からがら、最低限の荷物だけ持って車に逃げ込んだ。

生きていることと、そういえばとんでもなく寒かったことを、エアコンを付けた車の中で思い出す。
宿についてから分かったことだが、倒木に足をぶつけ、足の親指の爪が根本まで割れて出血していた。
アドレナリンというものは偉大なもので、風呂に入ってからやっと痛みを感じ始めた。

正直、この日と前日のことはクマの記憶で上書きされてしまい、よく覚えていない。

ちなみに、彬が逃げる際に持っていたビニール(最低限)の中身は、ペットボトルとカロリーメイトだった。

11/16(木)

最終日、といってもタスクは一つのみ。おそるおそる、現地へ戻り荷物を回収する。
臨戦態勢で臨むが、何も出ず。そのまま荷物をプロボックスに押し込める。
土方、今井が御嶽崩れを見たことがなかったので、中腹まで行こうと思ったが今年は既に通行止め。
なかなか緊張が解けない一行は、近くにあった清滝に向かい、心を落ち着かせることにした。

そこからは道の駅やサービスエリアに寄りながらゆっくりと帰ってくるだけ。漕艇(ボート)部から開放された土方(の食欲)を止めるものは誰もいなかった。

来年は熊が降りてこないだけの十分な食料・ドングリが実ることを願いたい。
そしてまた再び遭遇することの無いよう、再び遭遇しても追い払えるように、更に強力なLEDライトを用意しておこうと思った。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です