2022年度より、「空から地表からインフラを診る」研究会を、奨励会特別研究会 研究会No.106 として開始しました。

趣旨

日本のインフラの多くが1960年代の高度経済成長期に集中的に整備されているため、およそ半世紀を経た現在、その老朽化が問題となっている。
国土規模の道路・地下・橋梁・トンネル・鉄道のインフラストックに対して、点検と診断方法の多くは目視点検や打音調査が基本であり、熟練点検員の減少による人員不足は深刻な問題となっている。
これらの問題を改善するために、産学官挙げてインフラ維持・管理に対して IoT 技術の有効活用が期待されている。

このような背景の中、生産技術研究所では「災害・環境リモートセンシング」「リアルタイム空間解析工学」「地盤機能保全工学」を専門とする研究者が連携し、「空から地表からインフラを診る」活動を開始しました。


具体的には、
1) 宇宙からのリモートセンシングや空からのドローン撮影、地上・地中レーダー、モバイルマッピングレーザー、高解像度カメラなどの最先端の計測技術
2) AI・機械学習、ディジタル信号処理による超高速解析・検知技術
3) 土質力学や地盤材料の力学特性に基づいた地中構造物や土構造物の長期挙動の診断技術
を複合的に組み合わせ、真に実務的な利用に資する研究を展開し、最新の情報提供を行います。